ラージ記

   30代会社員。登山、バイク(W650)、クルマ(NA8C)、音楽、米国株投資のこと。

バイクを手放したこと

夜クルマに乗っていて、「今日みたいに鬼サムの日も暖かい車内でホットココアをシバきつつ快適に移動できる自動車ってヤツは人類の叡智の結晶ですな〜w」とか思って一人ほくそ笑んでたんだけど、寄ったコンビニにいかにも金なさそうな大学生くらいのライダーがいて、寒そうにコーヒー飲みながら自分のバイクを眺めてて、なんというか、ハッと我に返った。おれもこういうハングリー精神、バイク乗りとしての矜持的なsomethingは忘れちゃいけねーなと思った。

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本題。先日、ガンマを売却した。あまり乗らなかった。値段の上下が少ない車種とは言え、買った時よりいくらか安く売ったので、損をしたと言える。でもおれとしては、ガンマを買ったことで新しい知見を得ることができたので、まぁいいかなと納得している。具体的に言うと、「自分はどういうタイプの乗り物が好きなんだ?」という点が、より明確になった気がする。

 

クルマ/バイクのそれぞれの魅力を考える時、おれの場合その利便性は全く考慮に入れない。都内在住の独身男にとって、屋根や荷室は無ければ無いで何とかなるし、ましてや最近のクルマの過剰な装備、例えばヘッドライトが勝手についたり消えたりしてくれるとか、シートが抗菌防臭素材だとか、いらないのに室内にセットされたいらない空気清浄器が車内の空気をキレイにしてくれるだのは、どうでもいいこと御婦人方の井戸端カンバセーションの中身の如しで、そんな取るに足らない些末事が乗り物の本質を決めるなんてことはあってはいけないと思う。おれの考える乗り物の良し悪しってのは、  

 

① 乗って楽しいか  

② 機械としての信頼性が高いか  

③ カッコいいか(あるいは、少なくとも自分はカッコいいと思えるか)  

 

この3つこそ大事。悟空風に言えば「でぇじ」だと思っている。

 

(…W650に乗りたいときも、寒くないという理由でロードスターにばかり乗っていた最近のおれは、自分で決めたルールを自分で破る愚か者だった。暑かろうが寒かろうが自分の「乗りたい気持ち」に正直になるのが本当のはず。悔い改めます。)

 

ガンマの場合、①については、ヘタクソなりに2サイクルらしい爆発力を楽しむことができた。でも、おれには下からトルクのあるマッタリバイクが合ってるんだなと再認識したのも事実。同じ2サイクルでも、DT230ランツァはすごくピッタリきた。この辺の塩梅はフィーリング、感性の部分だけに言葉にするのが難しい。

 

売却を決めた一番の理由というのは、②の機械としての信頼性の部分。前オーナーのクソ整備の刷新を目標に自分なりに整備を進めたけど、難しかった。不安を拭い去れなかった。自分なりにほぼ問題ない所まで持って行っても、100%の信頼はできなかった。信頼できないバイクに乗ってもJAZZれない。JAZZれないから乗らなくなる(JAZZる=何かと何かが絶妙にグルーヴすること)。プロに整備を頼むことも考えたけど、乗り味が好みでないバイクを完調にする意味はあるのか…?と悩んだ結果、売却することを選んだ。

 

③の見た目に関しては、100点満点中1300点って感じだと思う。カッコいい。

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無職時代によく買ったなぁと思う。仕事を辞めて、不安とか焦燥感と向き合いたくないがために買ったような気もする。そして転職し徐々に安定しつつある今、それが不要になったのかも。

 

ガンマよさようなら。