ギタリストに贈る株式投資のススメ
Twitterに書いたことの続きなんですが、私は趣味の道具をコレクションするような感覚で株式投資をしています。もちろんリッチになりたいというのが株式投資を行っている一番の理由なんですが、同時に「物欲を満たすため」という理由も大きいです。
株買うと物欲が満たされる。実際高尚な事なんてさほど考えてなくて、フィギュアとかエフェクターをコツコツ集めてきたこれまでの感覚と大差ない。
— ラージっち (@largesan) 2017年12月12日
私はギターの演奏も好きですが、エフェクターを集めて自分だけのペダルボードを作るのも大好きでした。近年はほとんどベースしか弾いてないのでペダルボードは縮小しましたが、それでも好きなものは今も持ち続けています。
エフェクター(音色を変化させる小箱。足元に並べて必要に応じてON/OFFする)と一口に言っても、その中にいくつものカテゴリがあります。
エフェクターは、まずコンパクトエフェクター(基本的に1個につき1つの機能しか持たない)とマルチエフェクター(1つの箱の中に色んなコンパクトエフェクターが詰まっているイメージ)に大別でき、コンパクトエフェクターは大まかに言って下記のカテゴリーに分類できます。
・レベルの制御・・・コンプレッサー/リミッター/ボリュームペダル
・周波数の制御・・・イコライザー/ワウぺダウ
・音を歪ませる・・・オーバードライブ/ディストーション/ファズ
・残響音の付与・・・ディレイ/リバーブ
・音程の変化・・・ピッチシフター
こういったカテゴリーの中に様々なメーカーがあり、種々の製品があり、さらに言えば同じ製品でも年代やロットによって使用されている部品が異なるため好みが別れ、それらの組み合わせによってギタリストごとに十人十色のペダルボードが構成されます。
エフェクターはカラフルで形も様々で、眺めているだけで楽しいんですね。好きなギタリストがどんなペダルを組んでいるのかを調べるのが好きだったし、Webや本でインプレを参考にして自分のボードに何を取り入れるか考えるのも好きでした。
著名なギタリストで言えば、ザック・ワイルド(ペダルの選定がシンプルで漢らしい)、 元レッチリのジョン・フルシアンテ(たくさんのペダルを直列で繋いで使い分ける天才肌)、 エリック・ジョンソン(コダワリが変態レベル。ペダルを置く位置や電池のメーカーにまで注意を払う) のボードが好きでした。ドリームシアターのジョン・ぺトルーシは最も好きなギタリストの一人ではありますが、彼のサウンドシステムは広大で複雑すぎて真似できる要素が少ないので、あまり参考にしていませんでした。
私は株式投資におけるポートフォリオ構築を、エフェクターの選定と同じモチベーションで楽しんでいます。「株」と言ってもその中には「アメリカ」「日本」「ヨーロッパ」「新興国」等様々な種類があり、セクターという観点から「生活必需品」「ヘルスケア」「エネルギー」などという分類の仕方もできます。言うまでもなく、売買できる個別株は無数に存在しています。また、広く考えれば債券、金や農産物といったコモディティ、もちろんドルや円をはじめとしたキャッシュも含めて、数ある金融資産の中から自分が何を選び、それぞれをどのような割合で持つのか(=どうポートフォリオを構築するのか)といったことを考えるのが、エフェクターを集めてボードを組むことと同じように楽しいのです。
投資ブログは非常に参考にさせてもらっています。著名ブロガーのバフェット太郎さん、たぱぞうさん、ROKOHOUSEのhiroさんなどは、言うなれば私にとってはザック・ワイルドであり、フルシアンテであり、エリック・ジョンソンです(「真似できない」という意味ではウォーレン・バフェットはジョン・ぺトルーシといったところでしょうか)。
そういう意味では、有益な情報が毎日無料で更新される今日の環境は、非常に恵まれています。
全てのギタリストがコンパクトエフェクターを使っているわけではありません。近年はマルチエフェクターや、ケンパーのようなモデリングアンプも非常に高性能で、これらを選好しているプロギタリストも数多くいます(あのエリック・ジョンソンもモデリングアンプに移行したとかしないとか…)。
なにも、複雑なシステムを構築する必要はないわけです。
例えば、先般オススメした「楽天 全世界/全米株式インデックスファンド」は非常に高性能なマルチエフェクターと言えるわけで、これだけで極上のペダルボードを完成させることができます。まずはこれから始めてみるってのが一番いいかと思います。
私は趣味でやってるので、ETFに多少の個別銘柄を組み合わせて楽しんでいます。
…なんだか要領を得ない話になってしまいましたが、あんまり肩に力を入れずに、趣味として投資と向き合ってみると楽しいですよ、ということが言いたかったのでした。
おわり