ラージ記

   30代会社員。登山、バイク(W650)、クルマ(NA8C)、音楽、米国株投資のこと。

MT-09 トレーサー=最強バイク

以前ヤマハのMT-09に試乗した際、あまりの”暴れん坊ぶり”に度肝を抜かれました。オフロード車然としたポジションに前後17インチラジアルタイヤ。ハンドリングは軽快の一言で、幅広のハンドルのおかげで抑えが効き、思った通りに振り回すことができます。そういう意味ではモタードに近いです。
 
一番驚いたのが、エンジンのピックアップの鋭さでした。正直なところ「”トリプル”なんて言えば聞こえは良いけど、要するに軽自動車と同じじゃん」などと失礼なこと思っていたのですが、水冷三気筒という部分では同じでも、一般的な軽自動車とは明確に一線を画す、鋭い切れ味を持ったエンジンでした(制約の中で最上を目指す軽自動車開発の技術は本当に素晴らしいと思いますが、それはまた別の話とさせてください)。さすがヤマハ!GX750の再来だ!と感動しました(乗ったことないケド)。群馬サイクルスポーツセンターでの試乗会だったのですが、タイトコーナーが続くコースとの相性はバツグンで、非常に楽しかったのを覚えています。反面、あまりにもクイックな車体特性は体力の消耗が激しく、ロングツーリングには少々不向きかな、という印象もありました。
 
ヤマハはこの水冷三気筒エンジンとシャシーを基本プラットフォームとし、複数のバリエーションモデルを発売しています。その中で私が気になるのはMT-09 TRACERです。
 

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一見すると、流行のビッグオフっぽく見えます。しかし、タイヤを見れば完全なオンロードモデルであることがわかります。MT-09からの諸々の変更点は、不整地の走行を見据えてではなく、オンロードでの快適性向上のためのアップデートと見る方が正しいでしょう。個人的に特にイイナと思うのは、シート高を二段階に調整できる機構です。
 
日本人ライダーは足付き性を気にする人が多いようで、某B社などは日本仕様だけ異様にえぐれた珍妙なシートを装備しているケースが多いようです。足の短いライダーにとっては喜ばしいサービスかもしれませんが、標準的な体型の人間にとっては、本来開発陣が意図した重心バランスが崩れてしまっているわけで、とても歓迎できたものではありません。また、ステップ/ハンドルとのバランスが崩れたシートでは、場合によっては膝の曲がりがきつくなりすぎてしまいます。B社が標榜する長距離快適性がスポイルされる可能性があるということです。バイクはバランスで乗るものです。足を着きながら乗るものではありません。私は、バイクのシートというのはエンジン、ブレーキに次ぐ重要機能部品だと思っています。B社の場合、声の大きい一部の方々に迎合するだけでなく、自動車のように購入時にシートを選べるようにする、選択肢を提示するというのが誠意だと思います。高級路線で売るなら尚更です。
 
…話がそれました。TRACERの場合、ここを調整可能とした点に技術者の意地とコダワリを感じます。トラクションコントロールや走行モード切り替えシステム、スリッパークラッチ等の華やかな装備に比べれば地味ですが、とても大事な部分です。大丈夫な人はしっかりアレして軽快感を楽しんでね、という強いメッセージ。機構そのものと同じくらい、このメッセージが嬉しい。本気度が伺えます(同様の機構を備えているスズキのV-STROMも、車両の方向性は違いますが個人的にとても好きなバイクです)。
 
サスペンションやエンジンはマイルドな方向にチューニングされているとのことですが、その素性の良さはMT-09で保証済みです。加えて、スクリーン、ハンドガード、パニア装着可能なキャリアなど、MT-09にはない快適装備の数々は非常に魅力的です。週末の空いた時間に近所の散歩をしてもエキサイティングで楽しいでしょうし、荷物満載で出掛ける大冒険では頼もしい相棒になってくれるでしょう。欲張りな一台です。タイヤはミシュランのPOWER3にしましょうか。TRACERの性格に合ったタイヤだと思います。あえてオフメット+ゴーグルで乗ったら素敵です。
 
すごく乗りたいですが、私は既に大切なバイクを持っています。ここは「諦める」と考えると悲しくなってくるので、「並行世界ではきっと私の愛車になってもらおう」と思うことで、なんとか自分を納得させようと思います。
 
おわり

筋トレと投資の共通点

↑最高の記事です。
 
私もよく筋トレと投資の共通点について考えます。というか、自分の場合、「筋トレで学んだ考え方をベースに投資している」と言ってもいいかもしれません。
 
私の筋トレは、いわゆるBIG3(ベンチプレス、デッドリフト、スクワット)を中心にしています。筋トレの種目は大まかに言えば、一度に複数箇所の筋肉を収縮させることができるコンパウンド系の種目と、単体の筋肉のみを稼働させるアイソレート系の種目、この2種類に別けることができます。BIG3は前者に該当します。
 
なぜBIG3を中心にするのか?それは分散が効いていて効率がイイからです。例えば、ベンチプレスは上半身の80%の筋肉に対して効果があると言われています。ベンチプレスは基本的には大胸筋を狙った種目ですが、上腕二頭筋にも効いてくる。胸だけじゃなくて腕も太くなるよということです。デッドリフトは背中の種目ですが、こちらは僧帽筋上腕三頭筋にも効きます。スクワットはハムストリング(太もも裏)だけでなく、お尻やふくらはぎ等、下半身全体に効く、まさに"キングオブエクササイズ"です。BIG3さえやっていれば、何となく全身が鍛えられるわけです。
 
ジムに行けば色々なマシンが所狭しと置いてありますが、マシンは特定の部位を狙ったアイソレート系であるものがほとんどです。マシンを使い分けて全身を鍛えようとすればかなりの時間がかかりますし、それぞれのマシンの使い方、理想的なフォームを習得するだけでも結構な労力となります。
 
もちろん、マシンやその他アイソレート系の種目を否定しているわけではありません。コンパウンド系の種目では、どうしても「穴となる箇所」が出てきます。例えば、ベンチプレスではなかなか三角筋(肩)は鍛えられません。そこで、補助種目としてマシンを使ってあげる。お互いイイ感じにフォローし合えるわけです。また、マシンを使うことで怪我のリスクを低く抑えることもできます。「これ以上はデッドリフト無理」という時、ローイングマシンで追い込んでやることで、安全に強くなれるというワケです。
 
上記のような理由で、時間が限られている私のようなリーマントレーニーは、「BIG3をやりつつ足りない部分を補助種目でフォローするのが一番効率がイイはず」と考えています。
 
投資についての考え方も同じです。私はIVV(S&P500連動のETF)をポートフォリオの中心にしています。これは分散が効いており、効率よくキャピタルゲインが狙えるちょお優良金融商品です。ただ、これには「配当が少ない」という弱点があるので、VYMとHDV(どちらも高配当ETF)を使うことで、「手取り収入」を確保しています。
 
また、米国株のみのポートフォリオで少々不安なので、ウェルスナビを使って間接的に日欧株にも投資しています。ウェルスナビは債権や金、不動産といった「株とあんまりカンケーない商品」も含んでいるので、多少の安心材料になります。
 
今後は生活必需品、医療分野の個別株に、徐々に手を出そうかなと考えています。これらをポートフォリオの中心にする気はありません。あくまでも補助種目として、イイ感じの配当を叩き出してくれたらと思っています。もちろん、適宜IVVにも増資していきます。
 
北朝鮮とアメリカ、またそれを取り巻くロシアと中国の関係で、米国株は久しぶりに下落しました。高値安定状態であれば含み益で嬉しいし、下落すればたくさん買えるわけで、これはこれでやぶさかではありません。また、もし今後最悪の事態が起ころうとも、これまで湾岸戦争イラク戦争の後株価がどう動いてきたかを考えれば、焦る必要はないです。
 
しかし、なんとか話し合いで解決して欲しいです。
 
おわり

ボーナスで買った物

ボーナス支給

弊社、本日が夏のボーナス支給日でした。さっそくIVVを32株買いました。
 
これで計50株。このIVV ×50が、我がポートフォリオの中心となります。ささやかだけど、零細企業勤務のサラリーマンにとっては充分に核となる額であり株数。”指数の聖杯”であるところのS&P500に連動しているIVVは、基本的にキャピタルゲイン狙いの銘柄です。ゆったりとした成長が期待できますが、一方で配当は多くありません。シーゲル先生に啓蒙された身としては配当再投資こそ是だと考えていますが、IVVは現時点で1株あたり250ドル前後と高価だし、売買手数料を考えると現実的ではありません。
 
そこで、3ヶ月に一度のペースでIVVから吐き出される予定の約40ドル、これは随時「ウェルスナビ」に注ぎ込んでいくこととします。これも立派な配当再投資と言えるでしょう。ちなみに人工知能による資産運用を行う「ウェルスナビ」内のポートフォリオは、VTIがその35%程度を占めています。VTIを中心に据えるなら自分の方針と似ており安心、中心のひとつとして運用してもいいなと考えました。加えて、感情に流されやすくちょっとしたことで狼狽しパニックを起こしがちな私と違ってそこは人工知能、なまかになる前のウォーズマンもかくやといった冷酷・冷徹・冷血の「氷の精神」で、機械的かつ的確に資産運用をしてくれることを期待し、口座を開設しました(人工知能、ロボットといったものに対するイメージがおじさん丸出しですね)。
 
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 また、既に所有しているNISA口座のVTI ×40、VYM×24 の配当金も全てウェルスナビに流し込んでいきます。ウェルスナビは、維持管理費が1%と高いのがネックですが、為替手数料やETF購入手数料は不要のため、このようなコマ切れのお金を集めておく”貯金箱”として優秀だと思います。さらに、自分だと買わないであろう債券や金といった金融商品を勝手に購入してくれるのもgood!株式中心のスタンスを変えるつもりはないですが、これらの値動きが投資初心者の自分に新しい視点を与えてくれたらいいなと思っています。

今後の方針

次回は、本年9月中旬までにHDVかVYMを4000~5000ドル程度買って、配当をゲッチュしにいきます。今後しばらくの間、ボーナスごとにHDV/VYMを買い増しして、現金収入を狙います。それぞれ12500ドルずつを目途に買う予定です。
 
仮にHDV/VYMを12500ドルずつ所有したとすると、1年あたり約525ドルの配当金をゲッチュすることが可能になります(税引後)。1ドル110円で換算すると57750円。2年で115500円。これでロードスターとW650の車検代が賄えます(ユーザー車検前提ですが…)。もちろん、実際にはドルで出た配当金を円に両替することはせず、直接次回のETF購入に充てるんですが、「車検分の費用が湧いてくる」という事実だけで随分とキモチがラクになります。あくまでも現在の市場価値からの換算なのでまるでアテにはできないですが、夢があります。
 

「いつ買うか」問題

「今は株価が高い。暴落するまで待とう」「いつ暴落するかは誰にもわからない。わからないものを待っているのは機会損失だ」…ウム、どちらももっともな意見です。これについては私も相当頭を悩ませ、そして無い知恵を絞りました。なにしろこちらは小さな会社に勤めるサラリーマン。給料は低く、おまけに私はバイクやクルマといった「投資ブログや節約ブログでは悪魔のような扱いをされているもの、真っ先に切り捨てるべきとされるもの」を趣味にしてしまっています(オマケに最近は新しいギターが欲しくてたまりません)。ただ好きなものはしょうがないし、手放す気は1ミリもありません。これらは私の魂そのものだ。絶対に手放したくない!ヤダ!ヤダヤダヤダ!…だからこそ1円だってムダにできない。相当悩みました。
 

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…で、出た結論なんですが、この悩み自体が、既にある程度大きな現金を持っている資産家のためのものやと。考えてみりゃあ、そもそもおれには投資のタイミングを計るほどの資産がないやんけと。
 
米国投資をするにあたって、購入時の手数料が21.6ドルかかります(SBI証券の場合)。その手数料に”負けない”ためには、最低でも2000ドル以上、できれば一度に4000ドル以上の額を買いたいところです。そうなると、自分の場合、ボーナスが入ったタイミングで買っていくことしかできません。もちろんある程度暮らせる程度の「生活防衛資金」は貯めてあるけど、それを投資に回すほどギャンブラーではない。
 
たとえば既に数千万の貯金がある人だったら、投資のタイミングは熟考すべきです。一度にドカンと買い付けるのはリスキーであり、時期を分散させるべきだと思います。ただ、分散させるということは、一番安いタイミングを逃し、むざむざ損をしているのだと言い換えることもできます。非常に難しい。
 
一方私の場合、「一度の買い付けは4000ドル程度が望ましい」という事実がある以上、それを買えるのはボーナスが出る半年に一度で、趣味で続けている500玉貯金を口座へ入金した時や配当が出た時などを考えても、多くて年に4回程度となります。であれば、十分に「時間の分散」はできていると言えるでしょう。お金ができ次第購入。考えたところで、できることはコレしかないのです。貯蓄の重要性は知っているつもりですが、その発展性のなさに嫌気がさして投資を始めたので、必要以上に現金を保有したくありません。貯まったら買う、これを繰り返すのみです。
 
これは「アメリカの株を長期間持つ」という方針の上に成り立っている論理で、日本株デイトレードをやりたい人にとっては全く違う話となるのは言うまでもありません。アメリカ株に興味があって、現時点での貯金がそれほど多くない人にとっては、できる時にさっさと買って配当をゲッチュしたほうが、気持ち的にもラクになるのではないでしょうか。
 
もちろん、最悪の暴落が起きた場合、資産が半分、あるいはそれ以上に目減りします。その事は肝に銘じておくべきです。しかし、焦って売らない限り損は確定しません。パニックにならず、市場から退場しないことが一番大事です。待つのは辛いですが、待っていれば回復する。今までもそうだったんだから。そう思えるのがアメリカです。日本株は上級者向けで、まだ自分には早い気がしています。
 
以上、100年ぶりのですます調で失礼しました。
 
おわり

リンキン・パークのこと

チェスター・ベニントンが亡くなった。今30歳前後の人は、思春期の真っ只中でリンキンを聴いてたんじゃないかな。自分もまさにそうだった。

 

1stアルバムの『Hybrid Theory』が出たのが15とか16の頃で、多感な時期っていうのもあって、衝撃を受けた(カッコいいタイトルですよね)。HR/HM全般が好きだけど、厨房〜工房時代のおれはテクニック至上主義的なところがあって、ドリムシとかスティーヴ・ヴァイ、あとは北欧メロスピメロデスが特に好きだった。リンキンはオシャレな感じがして、シャレてるがゆえに大きい声で好きっていうのがちょっと恥ずかしい、みたいな部分もあった。なんつーか、裏原系を着こなす人が聴く音楽、みたいな。

 

そうは言ってもメロディーがいいんで結構聴き込んだ。メンバーに日系人がいることに親近感を抱いた。PRSのギターっていいかも、なんて思ったりもした。音楽雑誌で仕入れリンキン・パークに対するマメ知識が、クラスのイケてる裏原着こなしグループとの話のタネなったこともあった。「リンキンのギターってUCLA卒らしいよ」とか言って。「へー、でもUCLAって何?」って言われて、俺もよく知らなくて、なんかすげー大学だと思う、とか言って。

その後も新譜が出たとわかるとチェックして、2014年に出たアルバムも営業車の中で結構聴いた。今年アルバムが出てたのは知らなかった。でも一番よく聴いたのは、やっぱり1stです。

 

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おれは有名人が亡くなった時に哀悼の意を表明するのはイケてない行為だと思ってる。ホントかよおまえってヤツが多すぎる。マイケルが亡くなる直前なんてお前らマイケルのこと完っ全に笑ってたやんけ。あの時のリアルマイケルファン、日本で30人くらいだったやんけ、と。頭のイカレたおもしろ外人だったのが、亡くなった途端に悲しいありがとうR.I.P.かよ、ボケどもが。失礼だろ。

まぁ普段はそんな風に思ってんだけど、今回は自分の青春を彩ってくれた一人が亡くなったってことが本当に残念で、ブログを書いた。自殺。おれみたいな普通のリーマンには推し量れないものがあったんだろうな。

…しかし、厳しいことを言わせてもらうならば、そしてリアム・ギャラガーの言葉を借りるならば、子供を残して自殺するような親はクソ。いやマジで。もっと生きて、バンドを続けて欲しかった。本当にそう思う。

 

おわり

目指すポートフォリオ

前提

Q.なんで日本じゃなくてアメリカの株を買うのか?

A.アメリカの株式市場は過去150年間、基本的に右肩上がりで成長している。この間、アメリカの株価が3年連続で下がったことは3回しかない。ならばアメリカ全体を広く買うような金融商品(≒ETF 後述)を買っていけば、今後おれの資産も右肩上がりで上がっていく可能性が高い。反対に、日本市場は右肩上がりの成長はしていないので、今後の予想が立てられない。なので買わない(でも好きな会社の株はちょこっと持っててもいいかなと思う。後述)。

 

Q.VTIとかVYMって何?

A.商品名。基本的にはおれが買っているのはETFと呼ばれる商品で、これはザックリ説明すると、いろんな企業をある観点でまとめ、1個の商品としてパッケージしたもの。企業のまとめ方はいろいろあって、例えば医療関連企業をまとめたETF、石油関係企業をまとめたETF、あるいは何かの指数(ナスダック、 S&P500 など)に連動した企業をまとめたETFってのもある。この「まとめ方」「くくり方」のバリエーションが豊かなTENGA日本の投資信託と米ETFの大きな違いであり、魅力の1つと言えると思う。たくさんの企業をまとめて1個の商品にしているので、たとえば1社が破産したり爆発したりしても、それを含むETFの価値が一気に下がったりはしない。逆に、1社に何かスペシャルな事が起こって爆上がりの大儲けっていうことも、基本的にはない。

 

Q.なんでETFなのか

A.

①複数の企業からなる集合体なので分散が利いててリスクが抑えられる

②種類が豊富

③維持費が安い 

他にもあるけどこの3つが主な理由。短所としては、購入時の手数料が高い、ドルで取引するので為替のやり取りが面倒、などがある。別に円でも買えるんだけど、円で買うと為替の値動きと株価の値動きが混ざってしまってわかりずらいし、ある程度ドル資産を持ってることが安心に繋がると思うので、ドルで買うようにしている。

 

投資の柱 

 投資の柱として、VTIとIVVを据えている。理由は簡単で、こいつらはアメリカを包括的にカバーしているETFであり、これまで安定的に成長してきた実績があるから。VTIは中小を含めた3600程度の企業を網羅的に組み込んでいる。IVVはS&P500っつー指数に連動していて、その名の通り500程度の優良大企業をカバー。どちらも分散という意味では申し分ない。近年VTIの方がパフォーマンスがいいのは、大企業だけが好調な「見せかけの好景気」ではないという証だろう。もちろん今後はどうなるかわからんし、どちらも優れた商品だと思うので、VTIとIVVの2本柱体制としている。

 また、これらはそれぞれヴァンガード社、ブラックロック社が販売しているが、持っている商品がひとつの会社ばかりに偏っていると、どちらか一方が魅力的なサービスを始めた時に乗っかれない可能があるような気がしてちょっと不安。よってS&P500連動のETFを選ぶにあたり、ヴァンガード社のVOOではなく、ブラックロック社のIVVとした。

 

高配当ETF

 軸となる2銘柄の他に、配当金(分配金)を稼いでくる遊撃隊としてVYMをいくらか持っている。こいつは「配当金をたくさん吐き出す企業を集めたETF」で、株価そのものの値上がり(キャピタルゲイン)よりも、分配金(インカムゲイン)を吐き出す事に特化している。例えば、VTIの配当利回り(一年間の保有で株価に対して何パーの配当金が入ってくるか)は1.82%。一方のVYMは利回りが2.8%程度。お得感がありますね。さらに、今度おれが買おうと思っているHDVは、3.2%の利回りを誇る。

 VYMとHDVはどちらも「高配当」という切り口でパッケージングされた商品だけど、その内容・性質は結構ちがうようだ。VYMはキャピタルゲインも狙えるし、HDVは景気の影響をあまり受けないようなジャンルの企業も多く組入れられているから、暴落にも多少の耐性があるだろう。性格が違うだけに分散させることで得られるメリットも多いと思うんで、トリアーエズ半々の割合で買う予定。

 

キャピタルゲインインカムゲイン、どちらを重視するか

・配当として現金化されると税金がかかってしまうから損

・配当という形で利益を確定させて、それを再度投資にまわすことが大事

 どっちも正しいように聞こえる。おれは他人に影響されやすく優柔不断な男なので、「どっちも大事やな」とういう考えでやらせてもらっている。No配当をよしとするバフェット氏(=バークシャーハサウェイ社)の考えはもっともだし、一方でシーゲル教授が『株式投資の未来』の中で語っている高配当株&配当再投資の重要性もめちゃめちゃ納得がいく。

 自分としては、今はどっちかと言えばインカムゲインとその再投資を大切にしたいと考えている。理由を説明する。手に入れた配当金をまた投資することで、資産は複利で増えていくことになる。しかし実際には、日本の証券会社経由で米ETFを買う場合、ある程度まとまった現金がなければ配当再投資の実現は難しい。なぜなら、株購入時の手数料を考えると、最低でも1度の取引額を2000ドル以上にしたいからだ。日本円で20万円以上、結構な金額だ。でもそうしないと、入手価格において手数料の占める割合が高くなり過ぎてしまい、米ETFに手を出す旨味がなくなってしまう。元手が少ない自分としては、高配当銘柄を保有することで少しでも多くの現金を安定的に手に入れて、配当再投資のサイクルを短くしたい。 逆に、今後ある程度資産規模が大きくなり、目先の現金に惑わされる必要がなくなった暁には、VTI・IVVの比率を高めた方がいいだろう。総合的な成長率は「VTI>IIVV>>VYM>HDV」だからだ。

 

目指すポートフォリオ

 実際に目指すべきポートフォリオについて考えてみたい。シーゲル教授推奨のポートフォリオを参考にしつつ、自分なりに考えてアレンジを加える。投資歴数ヶ月のアレンジがペンシルバニア大学大学院教授の指針に勝るとは思ってないけど、ゲームだって攻略本通りにそのままやったらオモロくないわけで…。軸としてVTIとIVVで30%。高配当戦略としてVYMとHDVを10%ずつ、生活必需品およびヘルスケアのセクター戦略としてVDCとVHTを10%ずつ。

 上記に加えて日本株を10〜15%程度購入予定。シーゲル教授の言う「非米国株」に該当させる。日本で生活している以上、為替変動のリスクをマイルドにするため日本株をいくらか持っておくのは悪くない選択だと思う。また、EU圏の株は米国株との相関が強く、ともすれば共倒れの可能性もある。さほど相関の強くない日本株は使いやすい。あくまでもバランサーであり稼ぎ頭ではないので、実験的な意味でアクティブファンドである「ひふみプラス」と、自分の好きなバイク・自動車関連の企業を買う予定。この辺は「心づけ」みたいな意味合いが強い。

 20%は『ウェルスナビ』に投げる+PFFで配当確保が良さそう。特にウェルスナビについては、自分じゃ買わないような意外性のあるものを運んでくれる物として期待したい。

 個別株については、PG、PM、JNJ、XOM、BRK.Bなど欲しいと思う銘柄がありつつも、しばらくは様子見。上記ポートフォリオが完成してからの着手で充分だろう。将来的には上記ETFを60%、個別銘柄を40%程度の割合で持って、積極的に好リターンを狙いに行きたい。今は元手がないので、ETFポートフォリオの構築と節約節制清貧な生活を続けて支出を減らしたい。なお、上記パーセンテージは全てドル換算の金額ベースで考えている。購買単位は2000ドルを1口として、可能であれば2口以上での買い付けとする(手数料対策のため)。

 

以上。

はじめての配当金

★はじめての配当金

投資を始めてからはじめての配当金が出た。VTIとVYM、24株ずつ持っていた分の配当金として合計28.1ドル。日本円にして3000円程度の実にささやかなモンだけど、会社の給与に依存している状態から1歩進展って感じがして嬉しい。自分以外にお金を稼いできてくれるファンネルができたのは喜ばしいこと。先週、ちょこっと値段が下がったタイミングがあったので、VTIを16株、そしてIVVを18株購入した。ボーナスがでたら、更にIVVを12~14株くらい買おうと思っている。今は株高だから買うのを躊躇するけど、ジェレミー・シーゲル先生の『株式投資(通称:緑本)』を読むと勇気が出る。サクッと買って、保有期間を長くするのが吉と判断する。

 

★今後の方針

楽天証券に作っているNISA口座について、今年分の120万円をほぼ使い切った。来年以降、NISAはVTI専用として、年に3〜4回、イイ感じのタイミングで30〜40万円ずつ買っていく方針としたい。NISAはオマケというか別腹のオヤツって感じで、メインとしてSBI証券を運用、こちらでIVV、VYM、HDV、VHT等を買っていく。そしてそれとは別に、ウェルスナビによる投資もまず30万円程度の額でやってみようかなと思っている。自分がイイと考える投資戦略だと、どうしても米国株が中心で、それ以外の金融商品への興味は、今の所かなり薄い。というか懐疑的ですらある。国内外の債券や金、REITといった「自分では手を出そうと思わない分野」について、私情を挟まず、感情に左右されず、機械的に投資してくれるようなシステムがあればいいなと思っていた。ウェルスナビは手数料が1%と高額だけど、自分の興味外の分野について本を買って時間を使って勉強することを考えると、それも高くないような気がする。これを戦略の中心に据えることはないけれども、変わりダネのファンネルとして、予想外の働きをしてくれることを期待している。

 

iDeCo

株式投資に加えて、個人型確定拠出年金iDeCo)も始めることにした。先月住民税が確定し、転職後下がった給料の手取りが更に下がってマジでブチ切れた。高額な税金に見合うサービスを受けた記憶はないんだが…?などと愚痴を言っても始まらないので、使える制度は全部使って少しでもアレするしかない。このイデコっつーののデメリットとして「拘束期間が異常に長い(60歳になるまでおろせない)」「取扱商品に魅力がない」ってのがある。それでも、むざむざ税金として持っていかれるよりは、節税して将来の自分のためにお金を使えるという意味で価値があると思う。自分の投資の邪魔にならない程度の積み立て額(月1万円程度?)で、SBI証券の場合以下の2銘柄を買っていくのがイイだろう。こちらでも米国中心の姿勢は崩さない。

 

  •  ニッセイ DCニッセイ外国株式インデックス(信託報酬:0.2268%)
  • 大和 iFree NYダウ・インデックス(信託報酬:0.243%)
 
繰り返しになるが、この2銘柄は上記のETF群に比べて色々な面で劣っている。優っているのは購入時の手数料くらいか。特に連動している指数が問題で、S&P500に連動した投資信託が登場するなら(そしてその信託報酬がやすければ)、すぐさまそっちに切り替える今は銘柄云々よりも制度に乗っかることが大事で、中身については今後の変革に期待、という感じ。
 
おわり

ラージっち式アメリカ株投資術

有象無象の中から有望そうなヤツを見つけ出してスカウトし、布陣を整え、戦争をして、手に入れたお金を使ってさらに軍を補強していく。今おれは、『ファイヤーエムブレム』や『メタルギアソリッド5』をやっているようなワクワクした気持ちで投資を行っている。

 

方針は変わっていない。中心はアメリカ、ETF。日本を含めたその他の国については、投資信託をチマチマ買っている。個別の銘柄に関しては、欲しいものはあるけど今はどれも高いので、まだいいかなという感じ。

 

※以下、自分を賢く見せるためにおぼえたての専門用語を駆使しているので、意味が間違ってたらすんません。

 

今まで買ったもの(我が軍の主力)

・VTI(Vanguard Total Stock Market ETFヴァンガード社が運営する優良ETF。これだけでアメリカの中小企業~ちょお巨大企業まで包括的に買えるという万能商品。その守備範囲の広さと信託報酬が安さから、我が軍の主力と言える存在。チャールズ・エリス著『敗者のゲーム』に従えば、実際の投資はこのVTI(あるいは同社のS&P 500をベンチマークにしたVOO、ブラックロック社のIVV、ステートストリート社のSPYなどのインデックスファンド)だけで事足りるとも言える。おれは楽しんで趣味的に投資したいのでこの1本には絞らないけど、素人の浅知恵で下記に記す幾つか銘柄を組み合わせて買ったところで、この1本のパフォーマンスに負ける可能性は十分にある。

・VYM(Vanguard High Dividend Yield ETF) 同社アメリカ高配当株を集めた商品。実際の配当利回りは2%台後半と高くはないが、組入れ銘柄数、これまでの実績ともに申分ない。今後の活躍に期待。これら2銘柄に加えて、近いうちにIVVも我が軍に組み込み、三本柱でやっていきたいと思っている。

 

これから買いたいもの

HDViShares Core High Dividend ETFブラックロック社が運営販売する高配当型ETF。性質的にはVYMに激似だが、エネルギー系銘柄の組入れが多いのが特徴、とのこと。近年エネルギー系企業の不調が著しかったため、実際の成績もVYMに対し劣後しているが、市場に変化が起きた際は有利に働くわけで(実際6/12~13にかけてエネルギー系が躍進した)、運営会社を分散させる意味でも買っておいてよかろうと思う。あと「BlackRock」っていう社名がなんかカッコイイので買いたい。

PFFiShares U.S. Preferred Stock ETF) これもブラックロック社が運営販売する米国優先株式ETF配当利回りが5.64%(6/12現在)とちょお優秀なので、安定的なインカムゲインを得るためにある程度まとめて買っておきたいと思っている。こいつの特徴はボラティリティが低い、すなわち株価の値動きが安定している点で、月に1回配当を吐き出してくれるインカムゲインに特化した特殊なETF。上記のVTIやIVV、VOO等は近年安定的に7%程度の成績を残しているから、「定期的に現金が入ってくる」こと以外の強みは実はそれほどないかもしれない。しかし短いスパンで現金での利益確定を見越して動けるメリットは大きい。

・VHT/VDC それぞれ、ヘルスケア企業と生活必需品企業を集めたETF。おれはジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』に感銘を受けたシーゲル教一派の信者なので、この2銘柄は外せない。ポートフォリオ全体の2割程度はこの2銘柄で占めさせたいところ。ちなみにシーゲル教の一派ではあるが、同時にチャールズ・エリス教の信者でもあるので、『インデックス投資をベースにして個別銘柄はあまり買わず、でもセクター別ETFは買うしさらにポートフォリオの2割程度は米国以外の株も持つよ派』という位置づけになる。個別銘柄の売買は本当に難しいなと思う。なぜなら「その企業に込められている期待値」も株価に反映されていて、実態よりも高く買わなければいけない場面も多いから、知識と経験がないと本当に買いな値段なのかが判断できない。そして今のおれにはその知識も経験もない。わかんないからとりあえず全部買っとけの精神でETFをコツコツ買うのは、少なくとも不正解ではないはず。箱推し

 

投資信託について

世界経済インデックスファンド、ひふみプラス、ニッセイ日経225、iTrust新興国株式などを少しずつ持っている。これらについて、積極的に買うのはもうやめようと思っている。「月々勝手に積み立ててくれる」「勝手に配当再投資してくれる」「円で気軽に買える」以外のメリットを感じない。1つ目2つ目については、趣味的にあれこれ弄り回したい人間にとっては別にメリットじゃないし、3つ目については、逆に「米ETFをドルで買うことは通貨のリスクを分散させられる強みがある」と言うこともできるわけで。ただ、今の自分の趣向だとアメリカへの投資に偏重してしまうから、投資信託バランサーとして上手く利用したいと思っているのと、楽天証券では今夏から楽天ポイント投資信託が買えるようになるらしいので、今後はいつの間にか貯まりがちなポイントの利用先としたいと思っている(今までは洗車グッズや美味しいとウワサのうどん等に使っていた)。

 

証券会社の使い分け

よくリサーチせずに楽天証券で投資を始めたけども、楽天証券の使用はNISA枠内に留め、それ以外はSBI証券を使うことにする。アメリカ株投資では手数料が無視できないので、その点についてSBI証券に分がある。証券会社はどこかに1本化せず、おいしい所をうまいこと使い分けられたらいいなと思う。魅力的なサービスが始まった時、即座に乗っかれるような姿勢づくりをしておきたい。当面、楽天はNISAの手数料キャッシュバック制度を使って、コマゴマした銘柄を趣味的・試験的に買い集める枠として使う。SBIの方は、自分的主力銘柄(一度の取引額がある程度大きい銘柄)を中心に買っていくことになると思う(他にもカブドットコム証券にも口座を作ったけど、今の所使う予定はナシ)。ちなみに、管理画面の親切さや使いやすさの部分では楽天証券が一番な気がする。

 

最終目標:金の延べ棒をドアのストッパーとして使える程度の経済的余裕

 

おわり