ラージ記

   30代会社員。登山、バイク(W650)、クルマ(NA8C)、音楽、米国株投資のこと。

ポートフォリオ構築の極意

先日は、「ラージ式・カンタンな株式投資の始め方」について記事にしました。今回はアドバンス編として、「自分でポートフォリオを組む」ということについての愚見を述べたいと思います。よろしくお願いします。
 
私のポートフォリオはざっくり言ってこんな感じになっています。
 
・インデックス(IVV、VTI)…35%
・ヘルスケア(VHT、GSK、JNJなど)…18%
・生活必需品(VDC、MO、KO、PGなど)…14%
・高配当なものいろいろ(VYM、HDV、NGG、WBKなど)…26%
・その他(BRK.Bなど)…7%
 
(テキトーな分類でスイマセン。また、ウェルスナビ、iDeCoもやってますがここでは別会計としておきます)
 

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愛車の前でパチリ。

 

 
上記ポートフォリオは、各種ETFを中心にしながら高配当な優良個別株で配当を強化、それを再投資することで資産を増やそうという方針で作製しました。ジェレミー・シーゲル先生の『株式投資の未来』を参考にした盤石のポートフォリオだと自負しています。これがおれの考えた最強殺戮部隊や!どんなもんじゃい!
 
…実はこの殺戮部隊、先般お勧めした「楽天・全米株式インデックスファンド」1本のパフォーマンスに完敗しています。もしもこれらを買い集めたお金を全て楽天・全米株式インデックス(あるいは連動元のVTI)にブチ込んでいたら、もっと儲かっていた。
 
配当金目当てで買った英大手製薬企業・グラクソスミスクライン(GSK)は購入時から10%ほど値を下げ、更には減配の可能性も噂されています。高配当の公益株であるナショナルグリッド(NGG)もダメですね。好調な市場とは裏腹に、保有中の個別株は概ね不調、足を引っ張っています。
 
個性豊かな個別銘柄の中から光るものを選び、自分だけのポートフォリオを組み立てていくことはまるで『ドラクエ5』でモンスターをなまかにしてパーティを組むのと同じように楽しいのですが、その楽しさや掛けた時間がリターンをもたらすかというと、必ずしもそうではありません。やはり、インデックスファンドを使って分散を徹底させることこそが、手軽かつ安定した生活を生むのだと痛感しています。
 
上記ポートフォリオのダメな点は、【分散が足りない】という点に尽きます。例えば、GSKを買うお金でVHTのポジションを増やしておくべきだった。配当は少ないですが安心して長期的な成長を見込めるのはヘルスケア分野の集合体であるVHTの方だからです。「医療系=ディフェンシブ」とは一概には言えないようで、なぜなら新薬開発には膨大なお金がかかり、かつ控訴のリスクもあることで、企業ごとの勝ち負けが大きい分野だからです。ならばETFで全部持っちゃえばいい。いやいや、それならVHTすらも不要で、IVVとかVTIを買い増す方が全然シンプルで効率的ですやん(そして振り出しにもどる)。
 
はっきりと書いておきますが、個別株を買う必要性はありません。「ETF投資信託だけでは退屈」という問題はあるにせよ、リスクを分散させる意味でも、発生する売買手数料の意味でも、個別株投資は非効率的な方法です。個別銘柄で伸るか反るかの勝負をすることは否定しませんが、それは投資ではなく博打です(そしてその博打に勝った人たちが得意げに【投資論】を語ったりしますが、耳を貸してはいけません)。
 
分散させた結果がダメならそれはもう市場全体がどうしようもない状況なわけで、「今はお買い得な時期やね」と判断できます。しかし個別株が下がった場合、このダメさは短期的なものなのか、長期的にもダメそうなのかを判断する必要が出てきます。業界内でのポジションは?売上は?設備投資は?キャッシュフローは?そもそもその調査に時間と根気をかけたところで、そこにリターンはあるのか…?ほとんどの人にとってはNoでしょう。
 
『敗者のゲーム』『投資の大原則』『ウォール街のランダムウォーカー』等を読んで、インデックス投資こそが最適解だとわかっていたつもりですが、好調な相場で調子をこき、欲を出してしまいました。
 
 
 

投資はカンタン

そんな強欲で愚かな私が言うのもアレですが、私は「投資に対して構える必要はない」と感じています。投資って別に高尚なものでもないし、投資をしている人が偉いわけでも、賢いわけでもない。むしろ、賢く高尚っぽい、かつアンタッチャブルなイメージを作り上げてきたこれまでの投資界隈の人々の罪は大きいとさえ思います。いい加減にしろ!
 
ほとんどの人にとって、インデックスファンド1本が究極のポートフォリオになります。先日紹介した【楽天・全世界/全米インデックスファンド】であり、その「もと」であるバンガードのVT/VTI、これだけでいい。
 
そして実際に守るべきルールは以下の3つのみです。
 
・インデックスファンドをこつこつ買い続ける
・焦って売らない
・余剰資金でやる(絶対に信用取引をしない)
 
…私はウェルスナビ、iDeCoでも投資を行っていますが、そっちはちょっと保守的で、米国中心に国際分散投資を行っており、多少の債券も含んでいます。また、来年からは【つみたてNISA】も活用していく予定です。個別株とは趣味的に付き合っていければいいなと思っています。
 
 
 
おわり