ラージ記

   30代会社員。登山、バイク(W650)、クルマ(NA8C)、音楽、米国株投資のこと。

GW登山

GWは帰省して山に登った。
 
この時期の北アルプスは「残雪期」と呼ばれるが、実際のところ「雪が残っている」というよりはまだまだ完全な冬山モードで、初心者登山家の自分には手も足も出せない。1500mくらいのお手軽な三つの山に登り、ツエルト泊も行った。

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槍~焼岳まで

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「彩雲」というらしい
今回の山行で新たな知見を得ることができたので、TIPSとして記しておきたい。
 
・ザックはシンプルで30~40リットルの物が最高
今回メインで使ったのは、アークテリクスのFL45というモデル。クライミング用のザックではあるが、非クライマーである自分にとっても使いやすい。
 
極めてシンプルな作りで、本体正面に小さなジップポケットがあるだけ。ボトルホルダーやメッシュポケットのような便利装備は一切ない。だがそれがいい
 
おれの場合ポケットが多いと「どこに何を入れたか忘れる」という事態が頻発する。行動食やスマホは小さなショルダーポーチに入れてザックとは別に管理し、すぐ取り出せるようにしておけば問題ない。また、背面やショルダーハーネスに一切メッシュ地がないので泥や雪が詰まらないのもGOOD。
 
加えて、このザックは防水仕様なので雨が降っても荷物の心配をしなくて良いのが最高(ザックカバーをつけるのって死ぬほど面倒ですよね)。丈夫な生地でできているので地面に置いてもいいし、岩や木に擦れても問題ない。おまけにめっちゃ軽い。

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ラフに扱ってOK
裏を返せば荷物を取り出しにくく、通気性の悪いザックということでもある。そこは手持ちのOMM CLASSIC25と上手く棲み分けて使いたい。
 
・道具よりも歩き方
チェーンスパイクを付けてても転びまくる人、つけなくてもサクサク歩ける人(おれ)。
 
雪の上歩けるアピールがしたいわけではないが、極論を言ってしまえば、雪の上を歩き慣れている人にとって多くの場合でチェーンスパイクや軽アイゼンの類は不要だろう。あくまで「あった方がいい」という類のもの。おれも持ってはいたが、「なければヤバイ」という状況ではないので装着しなかった。滑落して死が見えてくるような場所に行くとするならガチ雪山用のアイゼンを装着するべきで、「チェーンスパイクがないとヤバイけど12本爪のアイゼンはいらない」という状況は、ちょっと考えにくい。
 
何が言いたいかというと、「道具があれば安心」ということは全くないんだなぁと、転びまくるお兄さんを眺めながら思ったという話。
 
・マットの重要性
軽さを重視して薄いマットを携行したが、外気温3℃程度では地面からの冷気が伝わってきて辛かった。主に肩のあたり。これはこの製品が悪いという話ではなく、状況に合わない選択をした自分のミスである。
 
 
午前3時、寒さに震えながらマットの重要性に思いを馳せた。マットの断熱性はめちゃ重要。こんなこと何度も目にしてきたはずなのに、経験するまで刺さらない。雪国育ちとか何とか言って玄人ぶっても実際はこの程度だということ。寒い時期はエアマットと重ねるなどして対応したい。
 
ゴアテックス最強
ツエルト泊は結露との戦い。これまでSOLのエスケープビビィをシュラフカバーがわりに使ってきた。温暖な気候ではそれで十分だったのが、今回気温が低いということもあり、シュラフとビビィの間で盛大に結露が発生した。透湿性は高くないようだ。
 
親父からゴアテックス製のシュラフカバーを借りて一晩寝てみると、気温や風の条件は殆ど同じなのに、結露が発生してないではないか。シュラフの表面が若干シットリしてっけど、随分マシである。透湿性という観点で考えればゴアテックス最強。内部での結露以外でも、雨が降ればツエルトは容易く浸水することを考えれば、ケチらずにゴア製の防水処理されたシュラフカバーを買っておけばよかった。ゴアのカバーは400gくらいで結構重いけど、濡れたシュラフを背負うことを考えれば有用な投資と言える。もちろんビビィが劣った製品ということではなくチョイスの問題である。乾燥状態での暖かさのなら「ビビィ>ゴアのカバー」なので、うまく使い分けることが大事だなと痛感した。
 
おわり