最近の山
4/25~26 甲武信ヶ岳~三宝山
昨年の8月に甲武信ヶ岳に登った時、道中しつこくスズメバチに追われて辛かった。
下山後、あれはスズメバチではなくアカウシアブだったとわかったわけだけど、ともかく自分の無知のせいで楽しめなかった山だったので、もう一度登りたいと思っていた。
西沢渓谷から甲武信ヶ岳への登りは展望こそないがトレーニングにはちょうどいい強度で、鈍った体には丁度良い。それにこの時期ならスズメバチもアブもいない。
今回は甲武信ヶ岳を越えて、埼玉県最高峰の三宝山にも行ってみた。山頂に展望はなく、よくある藪山という感じだけど、静かで良い所だった。三宝山にある三宝岩という大岩(甲武信ヶ岳の山頂からよく見える)にも登るつもりだったけど、下調べが足りず三宝石への分岐路が見つけられなかったため断念。次回に持ち越しとなった。
街は既に初夏の様相で、2000mを超える山であってもそこまで寒くならないだろうと舐めてかかったがこれが大間違い。山頂付近では雪が舞い、明け方は-5℃まで冷え込みテント内の飲み水はシャーベット状に凍ってしまった。それでも、多少寒い思いをしながらも眠れたし、大きなミスもなく下山できたのは良かった。
寒くて寝られない時は…
・プラティパス、ナルゲン等にお湯を入れて湯たんぽにする
というのはメジャーな手法で知ってる人も多いだろう。今回は湯たんぽを作るほどの寒さではないけど、肩と腕周りがじわじわ冷えてきた。ダウンジャケットを着てはいるけど、肩と腕のロフトが潰れて断熱層を作れていないという感じ。そこで、腕をアームホールに通さずジャケットの中に入れ、余った袖部分もジャケットの中に入れてみた。すなわち「気を付け!」の体勢。これが効果大で、若干窮屈ではあるもののシュラフ内の暖かさが倍増してよく眠れた。
小さな事だが自分なりに工夫して環境に適応できたのは良い経験になった。
甲武信ヶ岳〜三宝山
— ラージっち (@largesan) 2021年4月26日
夜中−5℃まで冷えたのは想定外で、ちょっと寒い思いをしたけど防寒について新たな知見を得る事ができた。テント場は貸し切りだったし二日目は快晴に恵まれたのでラッキーだった。山に登るたびに双眼鏡が欲しくなるから、そろそろ買おうかしら pic.twitter.com/t6vtfTh00P
ラージ式テント考
現在使っているテントは
・プロモンテ VB-10
・アライテント トレックライズ1
の2つ。この2つを比較すると
・居住性
トレックライズ>>>>>VB(トレックライズめっちゃ居心地いい)
・設営しやすさ
・軽量・コンパクト性
VB>>>トレックライズ(重量差は200g程度で誤差の範囲、仕舞寸の差が大きい)
という感じの関係になる。自分はシビアな山をやっているわけではないので、「昼過ぎにテントを張って明け方までテント内で過ごす」というパターンが多い。つまり、少々情けない話だが、歩いているよりテント内にいる時間の方が長い。そうなると居住性の高さを優先したくなり、最近はもっぱらトレックライズを担いでいくことが多い。
ただ、VBの吊り下げ式シングルウォール特有の手軽さも素晴らしいと思う。あっという間に設営・撤収できるし、透湿性にも優れ結露の不快感も少ない。シングルウォールの特性として室内は湿ってしまうが、ツェルトの様に「結露が雨となって降ってくる」ということがないだけで十分だ。
また、スタッフサックに詰め込んだ時のサイズもトレックライズに比べてかなりコンパクト。パッキングの融通が利く。
加えて、家に帰ってからテントのメンテをする際の手間もダブルウォールの半分で済む。簡単で面倒がない。この点に触れる人はほとんどいないけど、シングルウォールの大きなメリットだと思う。
というわけで、トレックライズとVBの中間のようなテントがあれば理想なんだけどな…と思っていたところ、今年こんなテントが出たようだ。
前室つきのシングルウォール。これは良いね!前室があると靴を置いたり煮炊きをするのに便利だし、横幅120cmとトレックライズより広いから余裕を持って使えそうだ。それでいて1220gと軽量で仕舞寸も小さい。理想的なテントだと思う。
今あるテントを使いまくって買い換える時が来たら、購入の筆頭候補になるだろう。
おわり